2024.9.9
~障がい者の生涯学習 障がい者教育(1)~
今年はパリ・パラリンピック開催年です。人権意識の高揚については世界的な運動が昔からあり、国際障害者年(IYDP)という言葉を目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
近年の日本では2014(平成26)年に『障害者の権利に関する条約』を批准し、2016(平成28)年4月の『障害者差別解消法』の施行、翌年の文部科学大臣メッセージ「特別支援教育の生涯学習化に向けて」を契機とする取組等を踏まえ、学校卒業後の障がい者が社会で自立して生きるために必要となる力を維持・開発・伸長し、共生社会の実現に向けた取組を推進することが急務であるという「障がい者の生涯学習の確保」という動きが起きています。
障害のある方々が、学校卒業後も生涯を通じて教育や文化、スポーツなどの様々な機会に親しむことができるよう、教育施策とスポーツ施策、福祉施策、労働施策等を連動させながら支援していくことが重要です。 文部科学省では、「障害者学習支援推進室」が中心となって、学校卒業後における学びの支援、福祉、保健、医療、労働等の関係部局と連携した進学・就職を含む切れ目ない支援体制の整備、障害のある子供の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援する特別支援教育、障害者スポーツや障害者の文化芸術活動の振興等に取り組んでいます。(文部科学省HPより)
大田区の社会教育の歴史の中では、障がいのある・なしに関わらず、誰もが共に生きるまちづくりを進めていくための学習を実施してきました。「障がい者青年学級」や「福祉講座」などの取り組みについて次号から紹介します。
大田区社会教育主事
※社会教育コラムでは「社会教育」「生涯学習」を同義語として併記していますが、事業名などによって使い分けることがあります。