2026.5.15

おおた社会教育コラムーNo.10ー「障がい者教育(2)」

おおた社会教育コラムーNo.10ー「障がい者教育(2)」

障がい者青年学級


~障がい者教育(2)~
 障がい者の生涯学習の取り組み実践の一つに 、23区で横に並ぶように実施してきた「障がい者青年学級」という社会教育事業があります 。
青年学級は、1953(昭和28年に成立した『 青年学級振興法 』において、「勤労青年に対して実際生活に必要な職業または家事に関する知識および技能を習得させ、その一般的教養を向上させることを目的とした市町村の開設する社会教育事業」と定められました。

 大田区では、 1953(昭和28)年早々に、東京都、東京計器株式会社と共催した「職場青年学級」をモデルケースとしてスタートさせ、翌年には教育委員会が独自に「青年学級」を開設しました。仲間づくりや技能習得、自主的な学習の振興のために 小・中学校や 大田区民センター(現、カムカム新蒲田)、青年館(現、文化センター)を会場に1980(昭和 55 )年まで行われていました。並行して障がいのある青年たちが主体的に学ぶ場として「蓮沼青年学級(現、若草青年学級)」を1967(昭和42)年、「コスモス青年学級」を1984(昭和 59 )年に社会教育課所管で開設しました。やがて文化センター、青年の家の「青年学級」は、「青年教室」、「ヤングセミナー」などの名称で地域特性に合わせた講座として実施するように変化しました 。
 青年学級の名前を残した事業は、現在「若草青年学級」のみですが、障がいのある・なしに関わらず、学級生と協力者との話し合いによる 文化・ レクリエーションプログラムの企画・運営や、仲間づくりと社会的自立を目指す青年たちの主体的な学級活動が、大田区における社会教育・生涯学習の底流に流れています 。
「若草青年学級」は 2015(平成 27 )年に教育委員会から障がい者総合サポートセンターへ移管 しています。

 時は流れ、『青年学級振興法』は青年層の進学率の高まりや、学習機会の多様化などとともに 、1999 (平成 11 )年に廃止されましたが、大田区の社会教育には「青少年教育に重点をおいた 」という歴史があり、現在の「障がい者の生涯学習の確保」という取り組み推進以前から、 誰もが共に生きるまちづくりのための学びの実践を行っています。次回の事業紹介もどうぞお楽しみに。

大田区社会教育主事

※社会教育コラムでは「社会教育」「生涯学習」を同義語として併記していますが、事業名などによって使い分けることがあります。